LPとCDのコレクション2009.11.19-2009.12.31

レコードとCD 名盤を探せ その4

 LPとCDの購入日記です。 リーダ&タイトル行の最後の数字は、5.0満点(0.5点刻みで、平均3.0点)での個人的な批評と評価です。 2.5点以下は「放出コーナー」に置かれ、数か月後には手元から無くなるものです。

レッドは絶対購入ブルーは買って損なしブラックはお好み次第グレーは手を出すな、を意味します。

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2009年12月27日(日) 
今年の買い入れもこれで終わり(かも)。 来年もまた素晴しい作品に出会えますように!

Amanda Carr(アマンダ・カー) ”soon” OMS Records 0920 CD /3.5/
気になっていたCDを漸く購入、期待通りの傑作でした。 アマンダは正統派で上手さで聴かせるボーカルです。 アップテンポの曲も歌唱力で聴かせますが、スローな曲<Flamingo>、<Funny>などは一転可愛らしく魅力的だ。 3分の1程度しか写っていない顔写真からすると相当な美人に間違えなし。 バックを務めるJohn Wilkins(gu)、Arnie Krakowsky(ts)が大変に素晴しく、アマンダのボーカルを引き立てると共にアルバムの価値向上に大きく貢献している。 ファンになってしまいそうです。
Aldo Romano(アルド・ロマーノ) ”The Jazzpar Prize” enja 9164 CD /3.5/
2004年のJazzpar賞記念の1枚。 アルド・ロマーノは出しゃばることのないドラマーですが、この人が入ったアルバムは外れが少ない。(レイ・ブラウンが入ったピアノ・トリオがそうであるように) Stefano De Battista(as)(上手い、親父さんのアンリについでの競演)、Mark Turner(ts)の2フロント・ラインが良いのは当然ですが、地元デンマーク人ピアニストHenrik Gunde(マシュマロから2枚ほど出ている)の美しい演奏に引き付けられた。
Tom Harrell(トム・ハレル) ”LABYRINTH” RCA VICTOR 09026-68512-2 CD /3.0/
1996年の作品。 トム・ハレルは安定感があり失敗が少ないトランペッターだが、このCDではそれが裏目に出た。 もっと挑戦してほしかった。 1曲を除いて自作曲を持って来た点は評価できるが、オーソドックスな曲が多くスリルに乏しい。 3曲目<Cheetah>だけは野生のチータをイメージした事が良くわかり面白い作品に仕上がっている。

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2009年12月23日(水) 晴、天皇誕生日
新車を駆って鎌倉へドライブ。 長谷寺では阿弥陀如来像の前に座し一心に祈る女性が一人、この坐像は源頼朝が、自身の厄除けのために建立したものといわれ「厄除阿弥陀」と呼ばれている。 一方、我が家は大黒堂にあった大黒様に触れると開運のご利益があるとのことで、撫で回してきた。

Paul Horn(ポール・ホーン) ”Jazz Suite On The Mass Texts” RCA LPM3414 LP /2.0/
ライナー・タイトルに≪礼拝とジャズについての考察≫とある。 コーラスが余分だし、ジャズとクラシックのどっち付かずの曖昧さ! クラシックに対する引け目がこのようなアルバムを作らせたように思われる。 誰が悪い! コンポーザのLalo Schifrinが悪いのか? プロデューサのAl Schmittの問題か? ポール・ホーンはジャズとクラシックのアルト・サックスを器用に吹分けている。 この人、ジャズに真正面に向き合ったアルバムをもっと作れば遙かに高い評価が下ったと思うのだが。

Herbie Mann(ハービー・マン) ”Standing Ovation At Newport” Atlantic SD1445 LP /3.5/
この色のAtlanticレーベルは始めて見た。 Atlanticレーベル研究(ロック中心サイト)に詳しいので参照されたし。 内容の方は≪総立ちの拍手喝采≫のタイトルが示す自信の通り、かなり良い。 ハービー・マンさん、馬鹿にしていたがゴメンなさい!!!
Quincy Jones(クインシー・ジョーンズ) ”plays Hip Hits” Mercury SR60799 LP /4.0/
クインシー・ジョーンズさんにもゴメンなさい!!! 世の中左よりの世代に育ち、大衆迎合、日和見主義者など全否定していた。 更に問題はクインシー・ジョーンズ、ハービー・マン、オスカー・ピーターソン、デイブ・ブルーベックなどのミュージシャンを勝手にこの範疇に入れてしまった。(反省) このレコードはジャズのヒット曲をアレンジして演奏したもので、大変に楽しめるものです。 それにしても、このオーケストラのメンバー、超豪華ですね。 ローランド・カークまで入っています。

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2009年12月21日(月) 晴れ
今年も残り10日ほどになった。 例年と違って変化の大きな年だった。 職を失い時間を得た。 時間が出来たことは有り難いのが、バランスっていうものが大事で、最近は時間有り過ぎっていう感じ。 来年はこのバランスを変えられるようにしよう!

Javier Girotto(ハビエル・ジロット) ”New York Sessions” CamJazz CD /2.0/
買うものが無く手を出してしまった。 失敗だ。 一応ジャズのジャンルに分類されるのだと思うが、私の理解ではジャズの範疇外だ。 全曲書かれた楽譜を演奏しているようで全くスリルがないのだ。 「過去20枚以上のリーダ作を出しているイタリアのVIP級サックス奏者」とウェブで売る側が取上げているが買う側は誰も取上げてない。 正解だ。 ハビエルさん、酷評ゴメン!

Luigi Martinale(ルイジ・マルティナーレ) ”stella” Dischi Della Quercia 128063-2 CD /3.5/
<Stella By Starlight>に始まり、スタンダードがずらりと並ぶ。 そう云えばStandard Quartetと名乗っている。 新鮮味が無いとも云えるが、最近歳のせいかCD選びにスタンダードが一曲でも入っているかチェックしている自分がいる。 フリー・ジャズに手を出すことも減っているし保守的になってきている。 ところでこのCDの出来、結構良いです。 リーダのピアノも良いが、Gigi Di Gregorioの深みがあり優しいテナーが魅力的だ。 スローテンポな曲しか入っていないが、アップテンポな曲でどんな音を出すのか聴いてみたい。
Franco Cerri & Gianni Basso(フランコ・セリとジャンニ・バッソ) ”F.C. & G.B.” Videoradio CD1180 CD /3.0/
ベテラン二人+その他1人のトリオ。 二人ともイタリアジャズの黎明期を支えた御大だ。 演奏スタイルは異なるが、ジャンニさんはなぜか”イタリアの松本英彦”との勝手なイメージが頭にインプットされてしまっている。 このCDはアフター・アワーズのようなリラックスした演奏だ。 ジャンニ・バッソは今年8月17日に亡くなった。 

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2009年12月18日(金) 晴れ、今年一番の寒さ、さむーーーーー
やっとプリウスが納車された。 半年を要した。

Buddy Collette(バディ・コレット) ”The Polyhedric” 000036 LP /3.0/
一部マニア向け超幻ヨーロッパ盤の復刻レコードが3〜4,000円程度の定価でいろいろ発売されている。 このLPはバディ・コレットのリーダ作だがダスコ・ゴイコビッチ買いの人が多いのではなかろうか。 チコ・ハミルトン・クインテットのバディ・コレットとして頭にインプットされており、チコから離れたバディは影が薄い。 内容もそこそこで名盤とは言い難い。 オリジナルは10万円位しそうだが、自分なら5千円位のちょい珍し盤を20枚買う。

Mario Pavone(マリオ・パボーン) ”TOULON DAYS” New World TKCB-70350 CD /3.5/
1991年の録音。 リーダのマリオはトーマス・チェーピン・トリオのベーシストとして知っていたので、もしやと詳細眺めるとトーマスの名前があるではないか。 トーマス絡みのCDはパーフェクトかと思っていましたが、こんなCDが出ているとは。 Thomas Chapin(as,fl)、Joshua Redman(ts)、Steve Davis(tb)、Marty Ehrlich(cl,fl)のフロント・ライン。 こう並べてみるとジョシュアが浮いていそうだが、見事に馴染んでいる。 皆凄く頑張ってはいるが、やはりこれだけのフロント・ラインが並ぶと薄まってしまう。
Ari Ambrose(アリ・アンブローズ) ”United” Steeple Chase SCCD 31518 CD /3.5/
12月15日購入に続いてアリさんを購入。 こちらは2000年の録音の5作目でIntroducing...から2年間が経過しており、この間の進歩が良く分る。 スロー・テンポの曲<My Ideal>、<Starcrossed Lovers>を聴くと、自信が深まり、音色もロリンズを脱け出し堂々たるテナーマンに成長している。

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2009年12月15日(火) 晴れ
今日は寒かった。 心の中まで凍らなければ良いか!

Harcsa Veronika(ハルチャ・ヴェロニカ) ”You Don't Know It's You” Nature Bliss XQDX-1004 CD /2.5/
雑誌で一部の方々が強力に薦めていたので購入。 擦れ気味の声で精一杯唄うタイプ。 誰がどう評価するかは好みの問題なので何とも云えませんが、どうも馴染めませんでした。 評価というものは、結局10年後に聴き続けられているかだと思いますので、私の採点2.5点が正しかったか10年後に判定が下る。 楽しみに置いておきましょう。


Kei Akagi(ケイ赤城) ”Viewpoint” One Vioce VACV-1036 CD /3.5/
ケイ赤城が加わったCD及びLPレコードは確かこれで3枚目だ。 この人、相当に上手い、マイルス・グループにどのような経緯で加わったのか分らないが、あの気難しいマイルスの目に適ったこともその証明だ。 このCDは日本人ピアノ・トリオの為か、前の2枚に比べて比較的静かな演奏だが、やはり聴き応え充分だ。 ごく若いときのチック・コリアの匂いかした。

Satoko Fujii-Tatsuya Yoshida(藤井郷子−吉田達也) ”藤吉” Victo cd083 CD /3.0/
Victoというレーベルは過激だと知っていたが、想像以上でした。 藤井郷子も過激ピアニストであることは理解していたが、このCDは凄い。 (山下洋輔+セシル・テーラー)**2といったところだ。 ジャズ喫茶にあるような大型スピーカで大ボリュームで聴いたら、我慢出来ずに全員退場すること間違いなし。 どう教育するとこのようなピアニストに成長するのか、こういう女性は普段奥ゆかしく優しいんですよね!


Ari Ambrose(アリ・アンブローズ) ”Introducing” Steeple Chase SCCD 31450 CD /3.5/
これは1998年のリリース。 Steeple ChaseはLPレコードのイメージが染み付いており、なかなかCD時代となってからは手が出ない。 アリ・アンブローズという若者、初めて聴いたが相当にやる。 10枚以上のアルバムを出しているそうだ。 ジェーン・モンハイトのバックを務めていることも初めて認識した。 とつとつとしたテナーの音は、ソニー・ロリンズやJ.R.モンテローズを思わせ、そこにアーチ・シェップ味を付けると出来上がる。 Introducing...でテナー・トリオは自信がなければできない。 最近のミュージシャンには疎いが、エリック・アレイキサンダーとか持て囃されていたが、このアリさんはどう扱われているのだろう?

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2009年12月13日(日) 晴れ
我が家の愛犬アイラー、どうもアレルギー体質のようで、1ヶ月ほど前に顔全体が腫れ、昨日は鼻が腫れ熊のような顔となり医者に連れて行った。 子供の頃(半世紀ほど前)は犬は外で飼われ、猫と同じようなぶっかけ飯を食べていたと記憶しているが、その時代の犬にもアレルギーなんてあったのかな?

Darek Oleszkiewicz(ダーレク・オレス?) ”Like a Dream” Crypto CG119 CD /2.5/
Darekのベースを中心に、Bread Mehldauとのデュオ5曲、他にカルテットで2曲、トリオで3曲といった組合せでのスローな曲の並び、単に美しく弾きましたという感じで好きになれませんでした。 救いは<Conclusion Part Two>という5分26秒の曲でBennie Maupin(懐かしい名前だ)が加わった一曲だけでした。

Junior Mance(ジュニア・マンス) ”MANCE” CHIAROSCURO CR(D)363 CD /3.5/
ピアノ・トリオを中心とし、曲によってArturo Sandoval(tp)、Lou Donaldson(ts)、更にEtta Jones(vo)が加わった演奏となっている。 Junior爺さん70歳、Lou爺さん72歳、Etta婆さん70歳のときの演奏だ。 恐るべし高齢者パワー。 歳の功がものをイってご機嫌な演奏を披露、ジャズはこれでなくちゃ!
Niels-H-O-Pedersen(ニールス・ペデルセン) ”To a Brother” epic 481362 2 CD /2.5/
N-H-O-Pは多数のレコーディングに参加しているが、リーダ・アルバムは少ないので買ってみた。 ベーシストのリーダでギター・トリオはちょっと苦しい。 頑張ってはいるが!

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2009年12月10日(木) 晴れ
今日は朝から庭木を切った。 大王松と柿の木の2本。 大王松の方は花屋がお正月用に欲しいとの要望に応えて切った。 柿の木は、2年ほど実りが悪く、ウェブで調べると3枝仕立てにしろと書いてあったので従った。 来年の豊作が期待される。

Tony Malaby(トニー・マラビー) ”Paloma Recio” New World records 80688-2 CD /3.5/
最近の一押しテナーマン。 最近トニー・マラビーの中古盤が出てくる頻度が減って困っています。 人気が出てきたのかな? この人のCDはどれも一定以上の水準で安心して購入できます。 このCDもそれなりですが、一曲の長さが短いことが玉に瑕。

Emily Remler(エミリー・レムラー) ”East To Wes” Concord CCD-4356 CD /3.5/
これだけ一音一音しっかり音を出すギターは近年珍しい。(といっても1988年)  ハンク・ジョーンズが、こんな若いネーちゃんに負けるものかと張り切ったピアノを弾いている。 男はどの国でも単純だ。 正統派ギタリストとして有望視されていたのに若くして亡くなってしまう、惜しい人材を失ってしまいました。 余談ですが、この人ConcordよりMuseの方がレーベル・カラーがマッチしていると思います。 

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2009年12月8日(火) 晴れ
4年に一度の楽しみ、サッカー・ワールド・カップの組合せが決まった。 日本のE組(オランダ、日本、カメルーン、デンマーク)は相当タフなグループで、一勝できれば上出来だ。 岡ちゃんのメンバ選出にチト疑問あり。 フォワードは次の5人を選んで下さい。 岡崎(清水)、前田(磐田)、石川(東京、FW登録で)、興梠(鹿島)、森本(カターニャ)。

Frank Rosolino(フランク・ロソリーノ)-Carl Fontana(カール・フォンタナ) ”Trombone Heaven Vancouver, 1978” Uptown UPCD27.52 CD /3.5/
≪知られざるミュージシャン≫のページでも紹介した相川等さんのページに刺激されて購入した1枚です。(コメントもそちらを参照下さい) 個人的には双頭トロンボーンではなく単独で聴きたいところだ。

Albert Ayler(アルバート・アイラー)” Prophecy” ESP-DISK ESP-3030 LP /4.5/
ESPレーベルから3000番台シリーズとしてリリースされたフリー・ジャズの大名盤です。 Ayler+Gary Peacock+Sonny Murray、今聴いてもスゴイ。 それ以前の音楽とは不連続なのだ。 滅多に起こることではない。 絵画でいうとキュビズムの登場だ。 サニー・マレーが同時に革命を起こしている。 リズムという音楽の必須要素を排除して、代わりに音のストリームを導入している。 B面<GHOSTS>の2バージョンは両方とも超ハイテンション。 フリー嫌いのジャズ・ファンも買って聴くべし。
David Murray(デビッド・マレー) ” The People's Choice” CECMA 1009 LP /3.0/
1988年のレコーディング。 デビッド・マレーは超多作家で、ソロ3部作やBlack Saintなどから数々の名盤を出したが、このLPはツマラない。 楽譜が書かれ過ぎて自由度が少ない。 マレー・ファンとしては不満が残る一枚だが、Hugh Ragin(tp)、Abdul Wadud(cello)、Fred Hopkins(b)、個人プレーには大物ぶりを発揮。 フレッド・ホプキンスのベースは抜群に上手い、若くして(享年51歳)逝ってしまったことが惜しまれます。


No Leader ”The JAZZ LIFE !” Candid 9019 LP /3.5/
懐かしいレコードだ。 オリジナル盤で1,000円、ジャケットは背割れと汚れで少しダメージが深いが、レコード盤が奇麗だったので日本盤からの買い替え購入。 昔は良く聴いたが何十年ぶりかで聴く。 全然古くないと感じるのはモダン・ジャズというジャンルの音楽に何か普遍性が含まれているからだろう。 <Black Cat>、Lightnin' Hopkinsのブルース・ギターの弾き語りには懐かしさを覚えた。

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2009年12月3日(木) 一日中、陰鬱な雨が降り続く
この「購入日記」のページ、段々と内容の論評が少なくなって来ていることに気付く。 雑誌のCD/LP評論なんか読んでも意味ない。 まず自分と感性が合う評論家を見つけ、その人が良いと云えばそれに従い信用買すればよい。(評論家はダメとは絶対に書かない、書けないので、文章のニュアンスを読解する能力が必要) このページも、もしあなたと好みが一致していると思ったら、点数だけを信じて購入に役立てて下さい。

Peter Leitch(ピーター・リーチ) ”Autobiography” Reservoir RSR CD 179 CD /3.5/
ドライブ感も充分で魅力的なギターだが、何故か人気薄。 サイドマンのJed Levy(ts,fl)がなかなかヤル。 かすれ気味のフルート、落ち着いたテナー、とても魅力的だ。 Steeple Chaseを始め何枚かリーダ・アルバムも出している。 遅まきながら今後注目していこう。 ということで、ピーターのリーダ・アルバムなのに耳が共演者に向いてしまう辺りが人気が出ないことを象徴している。 今のポジションで長く活動してもらえれば良い。 このアルバムはなかなか良いです。 George Cablesのピアノ、選曲<Segment>Parker、<Little Girl Blue>Rogers,Hart〜<Girl Talk>Hefti、カリプソ風<Ghosts>Aylerなども魅力的です。
Jonathan Katz(ジョナサン・カッツ)”continuance” JHK the way JHK-CC881 CD /3.5/
この人、東京在住のアメリカ人で、東京ベースで活動しているとのことです。 ジャズだけでは食っていけないので、五木ひろし、映画音楽など幅広く活動しているとのこと。 日本への留学経験があるので、多分日本語もぺらぺら!(最近、日本人以上に日本語が上手い外人が多い) この人、最近にないセンスの良さを感じさせるピアニストです。 好きな<Angel Eyes>が入っているし、Peter Washington(b)、Yoron Israel(dr)といった実力者が脇を固め、相当に良いCDなので是非買って下さい。 信じて下さい。
Patty McGovern(パティ・マクガヴァーン) ”Wednesday's Child” NORNA NOCD5600 CD /3.5/
秀逸なジャケットで人気がある。 昔LPで再発された時に購入したが、良くないと即断し売ってしまい、今回安かったのでCDで買い直した。 なかなか良い。 10数年ほどしか経過していないのにこの心境の変化は何だろう。 大変に丁寧に唄っており好感が持てる。 上手い歌手とは云い難いが、キュンと心に入り込むタイプだ。 ビバリー・ケニーに少しだけ近い。 タイトル曲<Wednesday's Child>や<I Like Snow>などが良い。 しかしジャズ初心者には難しいかも。

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2009年12月1日(火) 晴れ
先の日曜日、駅前商店街が<Moving Jazz Band>と云うビッグ・バンドを呼んで無料コンサートをやっていた。 犬の散歩の途中でたまたま出くわしたのですが、聴衆も少なく帰るに帰れず寒い中最後まで聴き通した。 バリトンやバス・トロンボーンといった低音楽器がバンドのバランスを取る上で効いていた。 プロアマ混成バンドでしたが、個々人の実力差があってチームの和をどう保つのか興味深いものがあります。

John Handy III(ジョン・ハンディIII) ”No Coast Jazz” Roulette R52058 LP /3.0/
ジョン・ハンディの初期の録音です。 この人はやはりColumbiaに移ってから本領を発揮したと思います。 このLPでの演奏はミンガス・バンド(1958-59)を辞めた直後の為かどこか自信無げで、ほんわかした音が方向性もまだ確立していないように聴こえます。

Buddy Rich(バディ・リッチ) ”Big Swing Face” Pacific Jazz PJ-10117 LP /3.5/
駅前で聴いた<Moving Jazz Band>に比べるとやはり上手い。 迫力、アレンジ、バランス、全ての点で上だ。 当たり前か。 この時のバディ・リッチ楽団のメンバーは、ボビー・シュー、アーニー・ワッツを除いて知らない人ばかりだ。 Yoshito Murakamiという日本人名がトランペット・セクションに名を連ねているが、ソロも執っていないし、どういう人か分らない。 このレコードですが、これが≪ビックバンド・ドラムだ≫という名演を聴くことができます。 B面3曲目<The Beat Goes On>でバディの娘キャシー12歳のボーカルが入っており、なかなか微笑ましい。

Dave Brubeck(デーブ・ブルーベック) ”The Best Live Sessions” Festival 254 LP /3.5/
1953年のStoryville、Newport Festival、及びBlack Hawkでのライブからの2枚組みベスト盤。 At Storyville以外のLPは持っていないのでキープする予定です。 ブルーベックの連打奏法は未だに馴染めませんが、ポール・デスモンドは10年ほど前から好きなアルトに仲間入り、今では上位に位置します。 ライブなので録音はあまり良くありませんが、演奏は充実しています。

Eddie Palmieri(エディ・パルミエリ) ”The SUN Of Latin Music” Coco CLP 109 LP /未評価/
メンバーにVirgil Jones(tp)、Ronnie Cuber(bs,fl)が入っていたので購入。 それとジャケットのサイケデリックっぽいところが気に入った。 もう少しジャズ・タッチのラテンかと思ったが、純粋ラテンであった。 ラテンとして聴けば良いかも知れませんが、やはりジャズでないので放出します。

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2009年11月26日(木) 晴れ、暖かい一日だった
UNIYONで古いジャズ批評誌を売却したら≪買取システム・メンバーズカード≫なるものが発行された。 次回からは住所等の記載が不要となる(それ以上のメリットは今の所なし)ようで、どうも売りに来る奴はある程度固定しているみたいだ。

Zoot Sims(ズート・シムス) ”Live at Sankei Hall 1977” Couriers Of Jazz COJ-001 CD /3.0/
発売元が<Couriers of Jazz>=<ジャズの密売人達>と名乗る海賊盤だ。 CDで音が悪いのは致命的だ。 でもファンは手を出してしまう。 大阪産経ホールでのズート・シムス・カルテット&クインテットのライブ録音だ。 確か数年前、マイルス・デイビィスの大阪公演の海賊盤で出回っていたが、どうも大阪に悪い奴が1人いるようだ。 内容は良い、お客も乗って愉しそう。 この年の来日公演は、マシュマロ・レコードから東京読売ホールでのライヴが正規盤で発売されています。 (続く)
Art Pepper(アート・ペッパー) ”Live at Sankei Hall 1978'” Couriers Of Jazz COJ-002 CD /3.0/
(続き) 同じ会場でのアート・ペッパー・カルテットのライブ。 海賊盤のくせに、以下の注記が載せられている。
  <<All Right reserved. ..... unauthorized duplications is a violation of applicable laws.>>
笑ってしまう外ない。 こういう品物を売る奴(NUIYON)と買う奴(私)が悪い。 内容はまあまあ。 
この年の来日公演は、トリオ・レコードから山形でのライヴが正規盤で発売されています。
Elizabeth Naccarato(エリザベス・ナカラット?) ”Stone Cottage'” 8858 CD /0.0 /
町の中古屋さんのジャズ・コーナーにあったので、疑いもなく購入。 ジャズではありませんでした。 世に云うヒーリング・ミュージックというやつで、全然面白くない。 このような場合、クレーム可能なのだろうか。 気弱な私には出来ないので、泣く泣く放出コーナーに置く。

Nichaud Fitzgibbon(ニカウド・フィッツギボン?) ”Deep in the Night'” Newmarket NEW3203.2 CD /4.0/
CDを聴くなりこれは凄いぞ! と思ってディスコグラフィを調べると、これは2ndアルバム。 1stアルバム<after hours>を既に持っていることを忘れていた。(ジャケットの顔写真が全く別人に見える。 女性は怖い。) このCDは、マーク・マーフィーのプロデュースによるとのことで、幅広いアレンジでめちゃ楽しめる。 詳細は≪お勧め&名盤CDアルバム≫に書きます。

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2009年11月24日(火) どんよりした曇り
大江健三郎≪治療塔惑星≫を読み始めた。 日本人としてノーベル文学賞作家の作品を全く読んだことないのは恥ずかしい。 

Ken Berman(ケン・バーマン) ”Ken Berman Trio” mmgmusic CD /3.0/
ベース市丸一平(Ippei Ichimaru)、ドラム松木三季(Miki Matsuki)と日本人がバックを務めています。 三季さんは、笑顔が素敵な友達沢山(絶対そう思う)の希少価値大の女性ドラマーです。 肝心のピアノですが、まだスタイルが確立されていない感じで評価は10年先という感じです。
Phil Aaron(フィル・アーロン) ”I Love Paris'” IGMOD IG-49402-2 CD /3.0/
このCD、一時DESK UNIYONで幻盤に認定され、高額購入リストに10,000円で掲載されていましが、その後リイシューされどうなったのだろうか? 私は今日他店で950円で買いました。 ところで内容ですが、乗りが良く聴き易いピアノ・トリオですが、個人的な見解として、長くは聴き継がれないのではと断定します。 やはり第一にパーソナリティが重要で、聴いてあの人だ!と判らないとダメなのだ。 ちょっと酷評しましたが、悪いピアノではありません。

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2009年11月19日(木) 一日中、雨
最高気温が10度を切り、11月としては17年ぶりの寒さだそうだ。 私の住む町の冬、17年前には分厚い氷が張り外の水道は凍って出なかった。 最近はそれが全く無くなった。 元に戻っただけだ。 元気を出そう!!!

Bill Evans(ビル・エバンス) ”Since We Met” Fantasy F-9501 LP /3.5/
ビル・エバンスはいつ聴いてもよい。 1974年Village Vanguardでの録音で、残りの半分が<Re:Person I Knew>(F-7608)に収録されています。 1974年当時はまだビル・エバンスの良さに気付かず、このレコードも目にも留めない存在でした。 ビル・エバンスの場合、その繊細さ故か相棒がどうだこうだと話題になるのですが、このトリオ(Eddie Gomez (b) Marty Morell (d))での演奏も相当に良い。 組んだ相手の問題以上に、エバンスのその時々の精神状態の方がより結果に反映していると思う。
Barney Kessel(バーニー・ケッセル) ”Jerry Beans'” Concord CJ-164 LP /3.5/
バーニー・ケッセルは大人のギターを弾く。 私がその良さに気付くのは、ビル・エバンスより更に後のことだったように思う。 良さが分った順序からいうと、ウエス・モンゴメリー(入門)→ケニー・バレル→ジョニー・スミス(なぜ?)→チャーリー・バード→ジミー・レイニー(渋い)→パット・マルティーノ→(B.K.)→グラント・グリーン→ブラッド・ウルマー、こんな順だ。 恥かしながら未だにピンと来ないのがタル・ファーロウだ。 ところでこのLPは珍しさ(あまり見ない)で購入した。 話題に上らないがかなり良い出来です。
 

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