LPとCDのコレクション2009.10.10-2009.11.16

レコードとCD 名盤を探せ その3

 LPとCDの購入日記です。 リーダ&タイトル行の最後の数字は、5.0満点(0.5点刻みで、平均3.0点)での個人的な批評と評価です。 2.5点以下は「放出コーナー」に置かれ、数か月後には手元から無くなるものです。

レッドは絶対購入ブルーは買って損なしブラックはお好み次第グレーは手を出すな、を意味します。

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2009年11月16日(月) 晴れ
ジャズ解説(趣味)のホームページには、次のようなタイプがあることに気付いた。
<バイオグラフィ解説タイプ>腐るほどあり、ウェブの世界ではWikiやallmusicで情報は充分足りる!
 コルトレーンの台頭と時期を同じくして1959年の夏から3年間雲隠れし、このアルバムは沈黙を破り復帰第一作として ...

<文学感覚タイプ>何が言いたいのか分らない、気持悪い!
 その豪放なテナーの音は脳内を駆巡り、あるときはその芳醇な香りが脳を麻痺させ恍惚の世界へ導き...
<音楽理論タイプ>ほとんどのジャズ・ファンは分らないし、興味ない!
 シンプルなAABA、AパートはDドリアン、BパートはE♭ドリアンというシンプルさでAからBに移るときの転調感が...

さあ、どうしよう!

Charles Gayle(チャールス・ゲイル) ”HOMELESS” SILKHEART SHCD116 CD /4.0/
自ら”ホームレス”と名乗った2ndアルバム。 他でも書いたが、アルバート・アイラーと同じ方向性をもったテナー奏者だが、アイラーが演歌調であったのに対し、このゲイルはより直接心を発露しフランク・ローに近い。 音がギザギザに尖っているのだ。 このCDは1988年の録音だが、今(2009年)からの10年間の時代の音だ。 Sirone(b)、Dave Pleasant(dr)と組んだトリオだが、このトリオの中心にシローンのベースが腰を下ろしている。 評価は4.0(絶対購入レベル)ですが、かなり厳しいフリー・ジャズなので、好きな人のみ買って聴いて下さい。
Dave Holland(デイブ・ホランド) ”Not For Nothin'” ECM 1758 CD /3.5/
全編クールで大人のジャズだ。 メンバーのクリス・ポッターとスティーブ・ネルソンは期待通り、意外な拾い物だったのがロビン・ユーバンクスのトロンボーン。 あまり目立たない地味なトロンボーン奏者だが、このCDではクリス・ポッターとの掛け合いで決して負けていない。 3兄弟(ロビン(tb)、ケビン(gu)、もう一人デュアン(tp))とは知らなかった。
Eric Watson(エリック・ワトソン) ”CONSPIRACY” OWL 027 LP /2.0/
出そうで出ない、もじもじしている。 フリーに突入しそうで、そうはならないのです。 中途半端な感じで、こういうのが一番たちが悪い。

Buddy Rich(バディ・リッチ) ”THE BULL” CHIAROSCURO CR2024 LP /2.5/
メンバーの面白さで購入した。 Buddy Rich(dr)、Kenny Barron(key)、Jack Wilkins(gu)、Anthony Jackson(b)、Sal Nistico(ts)、Sonny Fortune(as,fl)というちょっと変な組合せだ。 聴いた結果やっぱり変だった。 バディ・リッチに電気は似合わない。 アンソニー・ジャクソンのエレキベースがダメだ。 <CHAMELEON>Herbie Hancockの一曲だけ取り出せば、それはそれで良いのだが、全体を通すと折角の豪華メンバーが残念な結果に終わっている。 1980年という時代がそうさせたのだ。 

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2009年11月9日(月) 晴れ、今年も既に11月になってしまった。
庭の大根が収穫間近となり、一本試し食いした。 良い出来だ。 スーパーでの値段は一本100円を切る。卸値50円と仮定しても1,000本作って5万円、これに肥料、農薬、農耕器具などのコストを差っ引くと農業で生計を立てることが如何に困難かが分る。

Keith Tippett(キース・ティペット)
”Dedicated To You, But You Weren't Listening” Vertigo REP 4449-WP CD /3.5/

1971年Repertoire原盤のCD化再発盤です。 こんなものまでがCD化されていることに驚いて購入。 ジャズ・ロックというジャンルがあるか分りませんが、私にはフリー・ジャズそのものに聞こえます。 一曲目はちょっと変だが。 KeithのピアノとElton Deanのサックスが古めかしさを感じさせない。 100年後にどう聴かれているのだろうか?

Michel Sardaby(ミシェル・サダビィ) ”Night Cap” Century Records CECC00081 CD /4.0/
DEBS原盤のCD化再発盤です。 ”Blue Sunset”を除くDEBSからの3部作(”Night Cap"1970、”In New York”1972”、GAIL"1975)は昔1,000円程度で良く見かけました。(私所有の”In New York”のビニール・カバーにはマジックで¥580と書かれている)  この3作品はどれも素晴らしい内容で、ミシェルの名前を永遠のものとしたピアノ・トリオの名盤です。
Rachel Efron(レーチェル・イーフロン?) ”Say Goodbye” No number CD /1.5/
その気にさせるジャケ写真、しかも自費製作盤。 聴いてがっかり、まずドラムが最高にダメでドンドンチャチャを大きな音で繰り返すばかり、自費製作であってもこのドラムは頂けない。 ボーカルも少し上手い素人レベルで最後まで聴くのは辛い。 DESK UNIONのCD評では、「静謐な雰囲気にホーン類が花を添えるタイトル曲が白眉」と書いている。 売る側も苦しい。
Grant Stewart(グラント・スチュアート) ”in the STILL of the night” sharp nine CD 1038-2 CD /4.0/
Sharp nine recordsはハードバップ中心で信頼できるレーベル、しかもこのCDは岩浪先生が賞賛していた一枚、買うに決まっている。 アップテンポな曲は太いテナーでグイグイと引っ張っていき、スローテンポな曲では力の抜き方を心得た演奏、どちらも満足。 グラントのCDは過去にも何枚か聴いたが、これまではピンと来なかった。 このCDがベストだ。
Herbie Mann(ハービー・マン) ”The Wailing Dervishes” Atlantic SD1497 LP /3.0/
ハービー・マンはずっと軽視していたが、この2年ほど何枚か購入している。 中央アジアの弦楽器ウード、インドの弦楽器シタール、そして大鼓ドュンベク、これらエキゾチックな楽器にのってハービーのフルートとロイ・エアーズのバイブが気持ち良く融合する。 こういうジャズも時には悪くない。 一曲だけルーファス・ハーレイのバグ・パイプとやった曲<Flute Bag>が入っているが、全曲エキゾチック・ムードで通した方が良かっ感がある。 それにしてもルーファス・ハーレイは何でバグ・パイプ・ジャズを志したのだろう? 

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2009年11月6日(金) 晴れ、万歩計はもっていないが、今日は3万歩オーバー確実だ。
未だに世の中が明るくなる兆しはない。 失業率は高止まりだし、高卒の就職確定率は30%台という恐ろしい状況だ。 やけっぱち犯罪の増加や、オブローモフ主義者の蔓延が心配だ。

the Bloomdaddies mosh for lovers” fresh sound new talent FSNT 131 CD /2.0/
何を以ってこれはジャズだと云えるのか。 ミュージシャンが普段ジャズやっているから(ジャズという言葉を使ってジャズを定義するの?)、フォービートの音楽だから、あるいはジャズのレーベルだから。 このような定義の1つが当て嵌まるものをジャズだと云うのであれば、このCDはジャズだ。 しかし私にはこれはジャズには聞こえない。 シーマス・ブレイクやクリス・チークの出す音がジャズでない。 要するに音楽ジャンルの分類なんて聴く個々人に判断が委ねられているということだ。

Ryan Kisor(ライアン・カイザー) ”Battle Cry” Criss Cross Jazz 1145 CD /3.5/
冒頭曲<Battle Cry>の出だし、抑えたトランペットでフレディ・ハバードが浮かんだ。 アップテンポの曲においては、フレディより知的な演奏をしているが。 ライアン以上に気になったのが、ドラムのBrian Blade(ブライアン・ブレード)だ。 知的でセンスが良い。 最近には少ない切れで勝負するドラマーだ。 ビリー・ヒギンズが好きであれば、この人もOKのはずだ。
Monica Zetterlund(モニカ・ゼッタールンド) ”UR・SVENSKA・ORDS・ARKIV” Svenska Ljud 6362 113 LP /判定不能/
映画音楽のコンピレーション・アルバムか? 裏ジャケのライナーが多分スウェーデン語で理解不能。 可哀相に380円で捨てられていた。 12曲入っているが、ジャンルがマチマチでジャズっぽい曲は4曲ほど、ここだけ聴くと抜群の出来だ。(この4曲だけなら史上初の5.0点) 特に<Pigornas Kurt>は明るい曲で、モニカの Hey! という掛け声(?)がめちゃ可愛い。 他には合唱のような曲や、ロシア民謡<KALINLA>はジャズ・ファンにとっては頂けない内容で残念。 余談ですが、取り出し口の緑色はシールが貼ってあり、これを切ることで開封する仕組みとなっている。 

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2009年11月4日(水) 晴れ、数日前の寒さから抜けて暖かい一日
マシュマロ・レコードを主宰する上不三雄氏が、ジャズ批評「特集レッド・ガーランド/ウイントン・ケリー」の中でこう述べている。 ≪昔からレッド・ガーランドは過大評価のピアニストと思っていて...極端に言えばある種のイージー・リスニング・ジャズと捉えている≫ 上不氏は評論家ではないが、ダメなものはダメと云えない(信用できない)評論家が多い中で、この文章の重みには感心した。

Roseanna Vitro(ロゼアンナ・ビトロ?) ”Softly” Concord CCD-4587 CD /2.5/
ジャケットがイラスト風の為か、はたまたロング・ヘアーの為か、初めて出会った女性かと思いきや、<Catchin' Some Rays>や<Passion Dance>(いずれもTelarcレーベル)で既にお目にかかっていました。 ファースト・レコーディングは1986年、これまでに10枚ほどのCDをリリースしています。 タイトルの"Softly"からは掛離れた下町の姉御といった感じで、清純、甘美、優美といった言葉に毒された今の私には受け入れ可能な声質ではありませんでした。

Tommy Flanagan(トミー・フラナガン) ”Lady Be Good...For ELLA” Verve 314 521 617-2 CD /3.0/
Tommy Flanaganを久し振りに聴く。 こんなピアニストの筈がないとOverseasを聴き直す。 50年以上も前の録音と比べるなと怒られそうだが、私に取ってのフラナガンのイメージはOverseasで固定化されてしまっている。 枯れた味わいが何とも...とか、年月を重ねた深みが...とか云いたくない。 ここには、過去と断絶した美しく、そして優しくピアノを奏でるトミーがいる。

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2009年11月2日(月) 晴れ、後曇り、夜には雨
「Portrait in Jazz]村上春樹(文)・和田誠(絵)を読み直した。 普段文章で表現する機会がほとんど無く、レコードやCDに論評を付けウェブで公開することは無謀と考えていたが、それがより鮮明になってしまった。 例えば、村上春樹がビル・エバンスのRiverside盤4枚を解説した文章を引用すると次のようなものである。
これらのアルバムにおけるビル・エバンスの演奏は、文句なく素晴らしい。 人間の自我が(それもかなりの問題を抱えていたであろう自我が)、才能という濾過装置を通過することによって、類まれな美しい宝石となってぽろぽろと地面にこぼれおちていく様を、僕らはありありと目撃することができる。 その複雑精緻な濾過装置をぴたりとスタビライズ(安定化)し、またその内向性を相対化し、活性化しているのが、スコット・ラファロの春のようにみずみずしく、また森のように深いベース・プレイである。

こんな文章が書けるようになりたいと思うが(いや、恥かしさで背中がむずむずして書けないと思うので)、駄文を晒し続けることにしよう。

Trine-Lise Vaering(ツリネ‐リセ・ベーリング?) ”When I Close My Eyes” STUNT RECORDS STUCD-19602 CD /2.0/
タイトル<私が目を閉じるとき>(死ぬ時という意味ではない)とバックの豪華さ(Bobo Stenson、Mads Vinding、Alex Riel)で買ってしまった。 肝心のボーカルですが、現代音楽風と云うか、ふと思い出して聴いてみようと思わせるものではなかった。 この手のボーカルは好みが分かれるが私向きではなかった。

Jane Blackstone(ジェーン・ブラックストーン) ”natural habitat nyc” Motief 2002 CD /3.5/
可愛らしいジェーンの姿と、featuring Sir Roland Hannaの文字が目を引いた。 これで一発購入。 帰宅後に開くと中ジャケ写真に50歳に成らんとするジェーンの姿が...、そしてローランド・ハナの演奏は11曲中2曲のみ、偽装パッケージだ。 でも内容がなかなか良いので許しましょう。 ジェーンの声質は若干ハスキーで少しだけ短舌タイプ、と云ってもそれほどカマトトではない。 <We Kiss In A Shadow>でのジェーンのしっとりした歌声に引きずり込まれる。 3曲に参加しているBob Moverが格好よく吹いている。
Chet Baker(チェット・ベーカー) ”all blues” ARCO 3 ARC 102 CD /4.0/
ジャズを聴き始めた頃はコルトレーン、アイラーこそがジャズで、中性的なボーカルのオカマ男を評価することが許される時代ではなかった。 それから20年、切欠も無く突如好きになり、今では最上位に位置するチェットです。 1974年から始まる後期とそれ以前に分けると、人生を積み重ねた後期が好きだ。 ところでこのCDはBingowからリリースされた<Rendez-Vous>と<all blues>のカップリング盤です。 出来不出来の激しい後期のチェットですが、この2枚は素晴らしい。 レイチェル・グールドのボーカルは余分だと思いますが。 それにしてもこのジャケットはダサい。
 

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2009年10月26日(月) 一日中雨
歯医者に行くためにwebで検索するとあるあるある、動物病院も沢山あるがそれ以上だ。 歯科、動物病院ともリスクは低いし儲かるのかもしれない。 犬猫は症状を訴えないので医者の判断を仰ぐしかないし、虫歯が自然治癒した話は聞いたことがない。 景気に左右され難い安定ビジネスの1つかもしれない。

Ann Burton(アン・バートン) ”New York State Of Mind” TOKUMA TKCB-70050 CD /4.0/
またダブリだ、呆れてしまう。 LP(所有)がトリオから出ておりジャケットが全く違う。 アン・バートンは贔屓なので一通りディスコグラフィは頭に入っている(タイトルではなくジャケット・イメージで)が、万一知らないことも有り得る、これを逃したら後悔するという強迫観念が間違いを起こさせるのだ。 <New York State Of Mind>はオリジナルのトリオ盤、再発のInner City盤は見かけるが、このジャケは見ない。 Web検索してもCD番号まではあるが全てNo Imageとなっている。 どうしたことか? 内容は説明不要、アン・バートンは全て買って下さい。

Lorez Alexandria(ロレス・アレキサンドリア) ”Dear To My Heart” Trend TRCD-547 CD /4.0/
他でも書いたがロレスは素晴らしい。 それに比べてこのジャケットはいただけない。 第一印象は大切だ。 Gordon Brisker(ts)、Al Aarons(tp)、Doug MacDonald(tp)、Mike Wofford(p)、超一流(人気の点で)とは云い難いミュージシャンが洒落た演奏をしている。 これは超一流には出来ない業だ。 全体的に七分程度の力でやっており、これが寛ぎを引出し気持よい。 1987年のリリースでLPもあるらしい。 LPが欲しい。(レッド=絶対購入レベルですが、上級者向けなのでブルー=買って損なしにしました)

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2009年10月23日(金) 晴れ
CDラックを自作した。 出来るだけコンパクトで、設置したい場所にピッタリ収まるものは市販ではまず見つからない。 幅862mm、高さ1,773mm、奥行き150mm、11段が完成した。 水性ニスでしっかりコーティングし満足のいく出来だ。 大凡で913枚の収納力。 時間はたっぷりあるし楽しい。 また作ろう。

守屋 純子 ”Playground” Spice Of Life SOL JP-0004 CD /3.5/
最近のジャズを志す若者は度胸良く海外に飛び出し勉強する。 守屋も同類で、早稲田のハイソの後にマンハッタン音楽院に進んでいる。 このCDは、セロニアス・モンク・コンポーザーズ・コンペティション優勝記念で、優勝曲<Playground>をタイトルに掲げたアルバムです。 メンバーが凄く、マンハッタン音楽院繋がりでChris Potter(ts)、Ryan Kisor(tp)が入っており、ドラムには自ら頼んでVictor Lewis(dr)が入っています。 内容は素晴らしいのですが、難をいうと(難ではないかもしれませんが)ちょっと楽譜を書き過ぎていると感じられ、僭越ですがMaria Schneiderのような方向性を目指すのが良いかと思います。

TORU DODO(百々徹) ”Melancholy Cats” No Number CD /3.5/
知らない人ばかりだが素晴らしいクインテットだ。 メンバーを紹介しよう。 ≪百々徹(p)、Patrick Cornelius(as)、Eli Degibri(ts,ss)、Jim Stechschulte(b)、Mark Gratama(dr)≫(皆さん方々で活躍しているみたいです) 1998年録音でBerklee College of Music卒業記念で録音した自主制作版です。 1999年にはDISK UNIONから発売されたそうで、ジャケットの文字位置が上下逆転しています。 8曲中6曲が百々さんの自作で、 学校の作曲部門で “ Herb Pomeroy Award ” を受賞した実力が現れています。 最後の曲<Cherokee>だけは1997年のライブでの演奏で、ここではソロを披露しピアニストとしても素晴らしいことを認識させられます。

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2009年10月19日(月) 晴れ
小学校低学年には学校唱歌を良く歌っていた。(今の子供も歌うのか?) 高学年になると興味はスリー・ファンキーズ、3人娘(中尾ミエ、園まり、伊東ゆかり)、弘田美枝子、そして海外ではパット・ブーンなどのポップスへ。 そこで終わり、何故かプレスリーやビートルズに興味は行かなかった。 次は大学時代に左翼系の友人に感化されロック、ジャズを聴かせる喫茶店に通い始めた。 渋谷のストリップ小屋のある坂道を登った所にジャズ喫茶《音楽館》があり、その一階にはブラック・フォーク(フォーク・ソングではなく黒鷹)というロック喫茶があり最初は半々だったが、気が付くと二階の《音楽館》一辺倒となっていた。 ここには美人のウエートレスがいた。 これが決め手だったのかも。

Judy Niemack(ジュディ・ニーマック) ”...night and the music” Free Lance FRL-CD 026 CD /3.5/
1stアルバムが1977年(Sea Breezeから<By Heart >というアルバムを出している)、まったく知らなかった。 雰囲気のあるジャケットが気に入った。 一言一言を大事に歌いスキャットが上手い人だ。 Kenny Werner(p)、Ray Drummond(b)、Billy Hart(dr)、凄いメンツで、これを聞くだけでも価値がある。 そして最初の曲が<You And The Night And The Music>、ジャズの世界では一段低く見られている曲だが好きだ。 アップテンポで歌っている。 なかなか良い。 最後の曲はシャンソンで、これは不要。

Ben Besiakov(ベン・ベシアコフ) ”choo choo” Stunt Records STUCD 198006 CD /3.5/
持ってる筈だと強い確信があったが買った。 目ぼしいものが無く、1枚では寂しいと思ったからだ。 やっぱり持っていた。 確信犯なので良しとしよう。 このピアノ・トリオなかなか良い。 最初の曲はこれも<You And The Night And The Music>、ゆったりとしたテンポでジュディのボーカルとは雰囲気を異にするが、どちらも個性があって宜しい。 何でこの曲が好きかと云うと、中学時代に深夜放送で聞いていたラジオ関東の番組(たぶん)のテーマ曲として使われており、刷り込まれてしまった為のようだ。 この時代の深夜放送は面白く、巨泉と前田武彦の番組や森山良子が成城大学の学生だったときに《杏林フォーク・カプセル》という番組をやっており、毎夜楽しみにしていたことを思い出した。

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2009年10月17日(土) 晴れ後小雨。
ずいぶん寒くなってきた。 民主党政権に変わって1ヶ月ちょっとが過ぎた。 猛ダッシュで張り切っているが少し心配な点がある。 鳩山総理のリーダ・シップ。 「赤字国債を出すか、マニフェストの一部撤回は国民の皆様の意見を聞いて...」、馬鹿なことを言っている。 自分がどうしたいのか先に話すべきです。

Lola Albright(ローラ・アルブライト) ”Lola Wants You” Fresh Sound FSR-CD 7 CD /4.0/
1957年の録音、半世紀も前に作られたレコードで、女優ローラの才能(歌手としての)をDean Elliottが発見し、自らKEMというマイナー・レーベルに吹き込んだものです。 流石女優、このジャケットは、《Jacket Of This Month》で紹介したSongs by Anna Maria Alberghettiに迫るものがあります。 但し、こちらは内容が伴っています。 オーケストラをバックに優雅に、そして甘くささやく声、この良さが分れば一人前です。
Bill Parkins(ビル・パーキンス) ”Remembrance Of Dino's” InterPlay IP-8606 LP /3.0/
ビル・パーキンスがリーダの4枚目のレコード購入ですが、どんな音出していたかイメージが薄い人です。 このレコードも同じように淡々と、そしてリラックスしてテナーを吹いていますが、これと云った特徴は説明し難いものがあります。 バックにアラン・ブロードベントが入っていますが、彼のリーダ・アルバムに比べ絶対推薦レベルではありません。 <Yardbird Suite> <Naima> <Someday My Prince Will Come>など、西海岸のミュージシャンとは少し縁遠い曲を取上げ演奏しています。

Frank Foster(フランク・フォスター) ”HereAndNow” Catalyst CAT-7613 LP /1.5/
つまらないレコードを買ってしまった。 メンバーをみたら、フランク・フォスターの他にHarold Mabern、Freddy Waittsなどが入っていたので良さそうに思えたのですが。 最初の曲<Sweet Mirage>で挫折、女性コーラスが入っていて、ポピュラー音楽の乗りで歌っている。 ジャズではないし、ポピュラーとしても楽しくない。 話は変わりますが、フランク・フォスターとフランク・ウエスの違いが未だに分りません。 どうですか?

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2009年10月15日(木) 晴れ。
ニンニクの球根、ニンニクそのものですが、を植えて3週間近くが経過した。 来年6月頃が収穫時期だそうだが早くも芽が出て順調だ。 問題はこのニンニク、スーパーで買った一袋198円の中国産だ。 因みに国産は1個で200円ほどする。 この中国産ニンニクから育ったニンニクは国産ニンニクか否かで揉めている。

Lorez Alexandria(ロレス・アレキサンドリア) ”My One And Only Love” CBS/SONY 32DP 682 CD /4.0/

1986年の録音。 トミー・フラナガン・トリオ(ジョージ・ムラーツ、アル・フォスター)を従えて、ロレスが気持よく歌っている。 これだけのバックがつくと、楽しいのだろうと想像される。 ロレスは二番手に位置付けされるボーカリストだが、玄人受けする上手さをもっている。 飽きが来ない。 <Narure Boy>、<But Beautiful>、聴いているとリラックスでき疲れを忘れさせるボーカルって、こういうものだと納得させます。 1977年にTrio録音の<From Broadway To Hollywood>というレコードがあり、DESK UNIYONの買値が3万円もする希少盤ですが、こちらも内容が抜群ですので聴きましょう。(CD出ていないかも)
森山 威男 ”森" エフ・レーベル(MFC) TKCK-3001 CD /3.0/
5年ほど前に一度購入したが直ぐに売り払い、今回買い直した。 理由は単純で、安かったこととGeorge Garzone(ts)が入っていることだ。 当時ガゾーンを意識していなかったが、この数年の間に3枚ほどのガゾーン名義のCDを購入し認識を新たにしたのだ。 一番のコルトレーン継承者だと思う。 一曲目<The Immigrant>(Nino Rota)は良いスロー・バラード曲だ。 二曲目<Gratitude>ではガゾーンと音川の後ろで、バラードに有るまじきドカドカ・ドラムが決まっている。

森山 威男 ”山" エフ・レーベル(MFC) TKCK-3002 CD /3.5/
最初の曲<A Fox In The Woods>から後期コルトレーンの発展、いやセシル・テイラー・グループだ。 私は違和感なく入り込めたが、80年代前後からジャズを聴き始めた人には無理かも。 個人的には、二枚目”山”のほうが好みだ。
森山のドラムは日本的なものを感じさせ、なぜか夏の花火を思い起こさせる。 それにしても何で前回売ってしまったのか、我ながら理解に苦しむ。 とは云うものの他にも何回か買い直しがあった。

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 2009年10月14日(水) 夕方、雨。 庭のブロッコリーとレタスは、徹底的な虫取りが功を奏して順調。
先日、深夜のNHK-BS2で《東京JAZZ2009》をやっており、偶々Lou Donaldsonのグループを見ることが出来てラッキーでした。 相当に歳を取っていましたが、軽いジョークを飛ばし、敦賀明子のオルガン(Louに気に入られているみたい)やランディ・ジョンストンのギターが煽るのですが、その手には乗らないぞっ...と云う堂々たる演奏でBlueNote時代と変わらないところを見せてくれました。 他に、大西順子が成長していました。

Scott Hamilton(スコット・ハミルトン) ”Radio City” Concord CCD-4428 CD /3.5/

スコット・ハミルトンは、1970年代末に時代錯誤と思われる違和感を持って登場してきた。 この時代に出て来て大丈夫かと思ったが、現在まで一線でやっているのは流石です。 このCDはピアノのGerry Wigginsの名前に引かれて購入した。 いつにもなくスコットが張り切っているのは、やはりサイドマンに因るものか! Dennis Irwin(b)、Connie Kay(dr)というカルテット編成です。 ジェリーのピアノは期待通りで、あまり表には出ていませんが、裏でやりたいことをやっています。
Joshua Breakstone(ジョシュア・ブレークストーン) ”Remembering Grant Green" Evidence ECD 22146-2 CD /3.0/
同時期にMark Elf、Randy Johnstonが出てきてギター・ミュージシャンで盛り上がっていた時期(私だけかも)がありましたが、最近は3人とも目立った活躍はしていないようです。 Jack McDuffが一緒だったのと、ジャケットの怪しげなサングラスに引かれて購入しました。 良く言えばリラックスした演奏、悪く言うとやる気の無い演奏、折角McDuffが入っているのにっていう感じで、このメンバーにしては盛り上りに欠けていると独断します。
Jeff "Tain" Watts(ジェフ・テイン・ワッツ) ”WATTS” Dark Key Music DK 002 CD /4.0/
凄いドラムと全員の凄い乗り、流石のワッツ様! 一曲目の<Return Of The Jitney Man>、Branfordのテナー、続くBlanchardのペット(こんなに吹けるんだ)のソロを支えるドラムが凄い。 左手で叩くドラムのタイミングが絶妙。 全曲ワッツのオリジナルという点も大いに評価される。 ワッツの凄さは、2本の手、2本の足、それぞれがタコのように同等で独立性が高いところだ、
ハーフ・オクトバス・ドラムと名付けよう。 ベースのMcBrideもいいです。

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 2009年10月10日(土) 晴れ、今日のサッカー日本代表、森本、本多はヨーロッパで活躍しているだけのことはある。 先発に入って欲しい逸材だ。
神保町に出掛けたついでに、ジャズ喫茶に30年振りに行ってみた。 小川町にある《オリンパス》という店でJBLのスピーカで70年代以前のレコードを聴かせるというコンセプトだ。 客層の平均年齢が50歳を超えていたことにびっくり。 若者がいないのだ。 今の時代、ジャズはそういう音楽となってしまったのか! もう一点、レコードとミュージシャンの名前が出てこない。 最初はマイルス(これは確実)、2枚目はガーランド(ちょっと怪しい)、3枚目は絶対に知っているレコードなのに出てこない。 困ったものです。

Michela Lombardi(ミシェーラ・ロンバルディ?) ”Starry Eyed Again” Philology W 346.2 CD /3.0/

美女ジャケットに引かれて購入。 既に数枚のリーダ・アルバムを出しているのは、この美貌の威力か? 失礼! ボーカルも水準以上で、特徴のあるボーカルではありませんが音程もしっかりしており誠実に歌っているところが良い。 タイトルの副題が<Chet On Our Minds>ということで、チェット・ベーカに捧げたものか? ライナーがイタリア語で分りません。

Daniel Vitale(ダニエル・ビターレ) ”The Daniel Vitale Quartet" No Number CD /3.0/
この人、誰も知らないですよね! 本人のライナーには《ニューヨーク生まれで音楽一家に育ち、バイオリン、チェロ、チューバ、ピアノ、トランペットなどで音楽を始めたが、兄弟の中にリズム・セクションがいなかったので、兄にお前はベースをやれと云われベーシストになった》、分ったのはこれだけです。 CDの購入理由ですが、Hank Jones(p)、J.R. Monterose(ts)、Keith Copeland(dr)というサイドマンを見たからです。 内容はまあまあのレベルで、全ての曲がリラックスした演奏となっています。 ダニエルはアルコが得意らしく、ほとんどの曲で弓引きをやっています。 全くのローカル・ミュージシャンかと思いWebで調べるとNed Otter<So Little Time>に入っており、聴いてみると得意のアルコもやらずに控えめの演奏に終始していました。 このCDはどう見ても手作り(家庭用プリンタでジャケットを作成)で、Hank JonesやJ.R. Monteroseのコンプリートを目指す人には入手困難の一枚だと思います。

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