購入金額ポリシーその6-3

何だこのレコード-3

レコード収集も量が多くなってくると、不思議なレコードが見つかることがあります。 このページでは、そんなレコードを紹介したいと思います。 私の疑問に誰か答えて下さい!

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1)ジャケットが...同じ絵画を!

"the feeling is mutual"
Milestone MSP 9003


★★★★
メンバ:
Helen Merrill(vo), Dick Katz(p), Thad Jones(tp), Jim Hall(gu), Ron Carter(b), Pete LaRoca(dr)/Arnie Wise(dr)

録音:
1965
曲目:
You're My Thrill, It Don't Mean A Thing, Here's That Rainy Day, Baltmore Oriole, Don't Explain, What Is This Thing Called Love?, The Winter Of My Discontent, Day Dream, Deep In A Dream

両方とも同じ絵画を使っている。 Henri Matisse(アンリ・マティス)の "Le Coeur"という絵だ。 沢山のレコード・ジャケットを見ているが、この様な例は記憶に無い。

ヘレン・メリル盤;
Album design by STUDIO GRAFICA LTD.
The Album cover illustration is "Le Coeur" by Henri Matisse; courtisy of the Spenser Collection, New York Public Library.

ソニー・ロリンズ盤;
Art direction - Phil Carroll
Design - Jamie Putnam
Photography - Phil Bray
Cover Art - Henri Matisse
The Heart, plate 7 from Jazz, by Henri Matisse. Paris teriade, 1947.
Pochoir, printed in color, sheet:(irregular) 161/2x253/8
Collection, The museum of modern art, New York. The Louis E. Stern Collection
Photography C 1990 The Museum of modern Art, New york

2つのレコードは時代が大きく離れるが、両方ともMilestoneレーベル、ネガの使い回しかと思ったのですが、ちゃんと所有者とネゴった様です。

肝心の内容は、両方ともGoodです。 ヘレン盤は彼女のベスト・ワンですが、ロリンズ盤も80年代以降のレコードではベストだと思います。


Q:ロリンズ盤を作成した人は、ヘレン盤を知っていて敢えて同じ絵画を使った? それとも知らずに?

 "Falling in Love with Jazz"
Milestone M-9179


★★★★
メンバ:
Sonny Rollins(ts), Branford Marsalis(ts), Tommy Flanagan(p), Jerome Harris(e-b), Jeff Watts(dr)// Jerome Harris(e-gu), Mark Soskin(p), Bob Cranshaw(b),
Jack DeJohnette(dr)/ Clifton Anderson(tb)
録音:
Jun. 3 Aug. 5 Sep. 9 1989
曲目:
For All We Know, Tennessee Waltz, Little Girl Blues, Falling In Love With Love, I Should Care, Sister

2)ジャケットが...デザイン真似た?

"JAUNTY-JOLLY!"
Captol ST 2716


★★★
メンバ:
Howard Roberts(gu), Dave Grusin(e-org), Shelly Mann(dr), Chuck Berghofer(b)
録音:
1967
曲目:
I Will Wait For You, So Nice, Winchester Cathedral, Sing No Blues, Theme From "The Sand Pebbles", A Man And A Woman, Music To Watch Girls By, All, If She Walked Into My Life, The Face I Love, Mercy x 3

両ジャケットとも下半分に写真を配し、しかも目力を強調した顔上半分のデザイン。 よく似ている。 これだけでは、意匠権(デザイン特許)あるいは著作権で保護されそうに無いですね。 当然か!

音楽にも当然著作権は適用され、ちょっとフレーズが似ているとか、歌詞の一部が同じとか、難しそうですね。 昔、ソニー・スティットは自分のアルトの音がチャーリー・パーカーにそっくりだとか、でテナーに持ち替えたなんていう有名な話がありますが、音色とか節回しとかって何か権利の発生があっても良さそうですが...できる訳ないか!!!

チェット・ベーカー(Chet Baker)の方のコメントは<LPレコード・ジャケット>を参照下さい。

ハワード・ロバーツ(Howard Roberts)の方を簡単にコメントすると、ポピュラーな曲をジャズにアレンジして聴かせる軽めの作品ですが、しっかりしたジャズ・マンにより演奏されているだけあって、なかなか良い内容です。 デーブ・グルーシンはフュージョンのイメージが強いのですが、まだ30台前半で白っぽい音のオルガンで真面目なジャズを演奏しています。

ハワード・ロバーツってジミー・ゴウリーに顔が少し似ていると思いますが、どうでしょうか?


Q:ハワード・ロバーツの方は女、チェット・ベーカーの方は男? 正しい?
チェット・ベーカー
"little girl blue"
Philology 214 W 21


★★★★★
メンバ:
Chet Baker(tp), Enrico Pieranunzi(p), Enzo Pietropaoli(b), Fabrizio Sferra(dr)
録音:
Mar. 1-2 1988
曲目:
Come Rain Or Come Shine, Blue In Green, House Of Jade, Old Devil Moon, Little Girl Blue, Just One Of Those Things

3)ジャケットが...普通紙にビニール・カバー?

"blood and guts"
FUTURA GER 13

★★★
メンバ:
Mal Waldron(p), Patrice Caratini(b), Guy Hayat(dr)
録音:
May. 12 1970
曲目:
Down At The Gill's, My Funny Valentine, La Petite Africaine, Blood And Guts
マル・ウォルドロン(Mal Waldron)のFUTURA盤、日本盤は良く見かけるがオリジナルは見たこと無い。 私が所有しているアルバムのVinyl(レコード盤)はオリジナルで間違いないと思うが、ジャケットに不安が残る。 全く厚みのない只の紙に印刷されたものに、特注の厚手のビニール袋が被さっている。 誰かがオリジナルのジャケットをコピーして作った様にも思えるのだ。

内容の方は何時ものパターンで、特にB面1曲目<La Petite Africaine>は、マルの手癖丸出しの演奏だ。 それ以上のコメントは不要でしょう。 ところで、この手癖はいつ頃から始まったのか手持ちのマルのリーダ・アルバムを聴いてみた。 1958年<MAL/4>ではかなり異なるピアノ・スタイルで匂わず、1966年<All Alone>では少し匂う(臭うかな?)が1969年<Free At Last>では軽減している。 このアルバムは1970年録音でプンプン匂うので、どうやら、'70年前後のように想定されます。

Q:MALの手癖は何時から?
Q:このジャケはオリジナルと思うのだが?

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