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”Eeeyyess!” Enja ENJ-9311 2 |
メンバ: Victor Lewis(dr,vo), Seamus Blake(ts,ss), Terell Stafford(tp,f-h), Stephen Scott(p), Ed Howard(b), Don Alias(perc) 録音: Jul. 21, 22 1996 曲目: Eeeyyess!, Vulnerability, Un-Til, Buttercups, Alter Ego, No More Misunderstandings, Stamina, Here's...You babe, Shakehandre |
Victor Lewis(ビクター・ルイス)は1950年、ネブラスカ州オマハ生まれ。 このCDを聴いても分りますが、単なるドラマーではなく、コンポーザー、バンド・リーダとしても高い評価を得ています。(チェロやピアノを若い頃に学んだことが役立っているのか、このCDでも6曲がビクター・ルイスの作品となっています) またSeamus
BlakeやChristian McBrideなど、若者の発掘や育成にも定評がある) ウディ・ショウ、ケニー・バロン、デクスター・ゴードン、スタン・ゲッツ等々のビッグ・ネームのドラマーを務めていましたが、その当時は気に留めることはありませんでした。 やはり、この人はドラムも上手いがリーダ・シップを発揮した時により良い仕事をするのだと思います。 (1993年から現在に至るまでマンハッタン・ジャズ・クインテット(MJQ)のドラマーを務めていますがMJQは興味ありません) このCDですが、敢えて一曲取上げるならタイトル曲<eeeyyess!>は外せません。 コンガに導かれ幕を開け、シーマス・ブレイクのソプラノとビクター・ルイスのボイスがマントラのような不思議な効果を演出しています。 この曲の素晴らしさは、コンポーザーとしてのビクターの実力を示しています。 3曲目<Un-Til>を聴くとトランペット・ソロの後ろでスナップを利かせた素晴らしいドラムでプッシュ、プッシュ、スィング、ドラマーとしてのビクターが凄い。 ビクターはCD全体を通してバンド・リーダの能力を発揮し、メンバーの能力を発揮させています。 |
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”Citizen Tain” Columbia CK69551 |
メンバ: Jeff ”Tian” Watts(dr), Wynton Marsalis(tp), Branford Marsalis(ts), Kenny Kirkkand(p), Reginald Veal(b), Kenny Garrett(as), etc. 録音: Jun. 1-3 1998 曲目: The Impaler, Muphkin Man, Attainment, Pools Of Amber, Blutain Jr., Wry Koln, Mlk Shake-up Call, Paen, Sigmund Groid, Trieste, Blutain's Big Adventure |
Jeff "Tain" Watts(ジェフ・テイン・ワッツ)は、1960ピッツバーグに生まれ、クラシックのパーカッション(ティンパニー)でスタートしたという変わり者です。 人の良さそうな太っちょ小父さん顔からは想像できないリズムを叩き出します。 アップテンポの曲では確実且つしなやかなリズムでメンバーを煽り続け、張り切らざるを得ない状態に置きホットな音楽を創り上げます。 更にジェフのドラミングを特徴付けているのは、自らが作り出すリズムに自分も乗って楽しんで叩いているといった感じで、一人二役のような感覚を覚えるドラミングです。 一方スローな曲においては、決して静かにしている訳ではなく、ドラムに耳を凝らすと影で隙間と埋めているようなことをやっています。 このドラミングがウイントン・マルサリスがグラミー賞を獲得した一因となったとも云えます。(1981年にウイントンのカルテットに加わり、1988年に去るまで多数のレコーディングを行った)。 本アルバムですが、これが初めてのジェフのリーダ・アルバムで、11曲中一曲を除きジェフの曲で作曲の才能も高いところを見せています。 最初の曲<The Impaler>ではアップ・テンポでの強烈なリズムに乗り、マルサリス兄弟が自然体でジェフの叩き出すリズムに乗ってブローしまくっており爽快さを感じさせます。 3曲目の<Attainment>は一転ムーディーなBranfordのテナーがラブソングを奏でるといった感じです。 更に6曲目の<Wry Koln>はBranfordがフリー突入寸前で、ジェフが煽っている演奏も聴きどころです。 このアルバムに続き、数枚のリーダ・アルバムを出していますが、何れも高いレベルの出来となっており、今後の活躍が楽しみなドラマーの一人です。 |
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