何だこのレコード-2
レコード収集も量が多くなってくると、不思議なレコードが見つかることがあります。 このページでは、そんなレコードを紹介したいと思います。 私の疑問に誰か答えて下さい!
メンバーの組合せが納得できない |
"BETTER DAYS"
GWYN Records 1001
★★★★
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メンバ:
Joe Pass(gu), Ray Brown(b), J.J.Johnson(tb), Conte Candoli(tp), Tom Scott(ts,fl),
Paul Humphrey(dr), Earl Palmer(dr), Carol Kaye(e-b), Milt Holland(perc)
レコードにはクレジットされていませんが、研究者の指摘によるとJoe Sample(key)も加わっているそうです。B面に入ってしょぼいキーボードが僅かに聞こえます。
録音:
1971(LPには記載なし)
曲目:
Better Days, Free Sample, After School, Balloons, Burning Spear, Head Start,
It's Too Late, Gotcha, Alison, We'll Be Together Again
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ジョー・パスとメンバーの近さは以下の通りです。
【→の数が距離を示す、⇒は→10個分】
<Joe Pass>
→<Ray Brown>
→→→<J.J.Johnson>
→→→→→<Conte Candoli>
(ここまでは許せる)
→→→→→→→→→→→→<Paul Humphrey>
(何とか許そう)
⇒⇒⇒<Tom Scott>
⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒<Earl Palmer>
(許せません、当時のTomなら有り得る?)
∞∞<Carol Kaye>[誰だ?プロデューサの1人]
(理解できません)
最近CDで再発され、謳い文句は、「隠れた名盤、ついにCD化」、「ジョー・パスが生涯で唯一ジャズ・ファンクに挑んだ作品」となっています。 Carol Kayeおばさんが版権を持っていて(?)、トリオ(Joe Pass(gu), Carol Kaye(e-b), Paul Humphrey(dr))での7曲を追加して発売したようです。 レコードに入っているおばさんのベースは、「レイのベースはファンキーさに欠けると判断し、後で自分でフェンダーを重ねた」そうで、このおばさんは豪傑です。
内容ですが、ジョー・パスのギターは快調そのもので、トム・スコットのフルートやアルトも魅力的な音を出しています。 A面は落ち着いたジャズ、B面はCTI盤のWes
Montgomeryを思わせる軽い乗りのジャズとなっています。 ベストはB面最後の<We'll Be Together Again>(このレコードのプロデューサの一人Frankie
Laineの作品)で、最高に魅力的なスロー・バラードです。 CDの追加分は知りませんが、決してファンクに挑戦ではありません。
Q1:ジョー・パスが自ら望んでレコーディングしたのか?
Q2:Frankie Laineは、ローハイドの主題歌歌った人?単なる同姓同名? |
"the woody herman sextet"
World Record Club Ltd. T323
★★★
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メンバ:
Woody Herman(as,cl), Nat Adderlay(tp), Charlie Byrd(gu), Eddy Costa(p,vib),
Bill Betts(b), Jimmy Campbell(dr)
録音:
Feb. 1 1959
曲目:
Black Nightgown, Pea Soup, Just a Child, Petite Fleur, Lullaby of Birdland,
Inside Out, The Swingin' Shepherd Blues, The Deacon and the Elder, Princess
"M", Moten Swing, Early autumn, The Late Late Shaw |
このレコードのオリジナルがやっと分りました。
Roulette SR 25067 - "At the Round Table"
Roulette盤は、西洋甲冑のヘルメットの中でクラリネット吹いてるジャケット、それにしてもセンスないジャケですね。(World Record
Club盤の方が良い)
経緯ですが、「1959年にはThird Herdを解散し、当時の若手プレイヤーを集めてセクステットを立上げこのレコーディングを行った」とのことですが、このグループでの録音はこのレコードのみのようです。(このグループで3週間のユーロッパ・ツアーを行っている?)
ウディ・ハーマンが独断で気に入った若手を指名したようなメンバ構成で、どう考えてもナット・アダレイ⇔チャーリー・バード⇔エディ・コスタが一緒にプレイするとは想像し難い。
内容も音楽の方向性が異なるので、ギクシャクした様子が伺われる演奏となっています。
Q:指名されたメンバーは、名誉に思って喜んで参加したのか? それとも、大御所ウディの指名を受けて仕方なく参加した? |
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